森博嗣の「すべてがFになる」を読んだ感想やおすすめしたい人や理由を紹介!

理系知識を活かしたミステリが特徴の森博嗣さんは、多作かつ多才な作家です。

「理系ミステリー」という新しいジャンルを確立し、哲学的な要素やシュールなユーモアも作品に織り交ぜることで、知的な読み応えのある世界を創り出しています。

また、SF作品も手掛け、工学博士としての専門知識を反映させた独自のトリックやストーリーテリングには定評があります。

そこで今回は、森博嗣さんの「すべてがFになる」を読んだ感想やおすすめしたい人や理由についてご紹介したいと思います

森博嗣の「すべてがFになる」を読んだ感想について

早速、「すべてがFになる」を読んだ感想からご紹介します

1996年に初刊行されたとは思えないほど緻密で計算されたストーリーでした。

このクオリティーでデビュー作なのかと呼んだ当時衝撃を受け、自分の書きたい内容ではなく、読者が求めるものをあくまで書いているといった内容の著者のインタビュー記事を読んだことで更に感嘆させられました。

近年話題になっているVRが作中内で取り上げられており、現在のVRの特徴・機能とほぼ遜色ない内容で著者の先見の明にも驚かされましたよ。

この小説は、理系ミステリーといったジャンルの通り、筋道立てた展開と隙のない構成が他に類を見ない内容です。

主人公となる大学教授とその教え子のキャラクター設定も非常に強烈で、後年になってなおファンがいることも頷けますね。

ミステリーから派生して著者のエッセイにも目を通しましたが、作品全体を通して作者の論理の一本筋が通っているように感じます。

「すべてがFになる」一作品で話自体は完結しているものの、その後人気が出てシリーズ化されたことからも作品全体として時代を超えて愛されていると思われます。

唯一の難点として、堅い文体とやや人間味に欠ける文章が人によっては抵抗感を感じるかもしれないですが、それも慣れてくると森博嗣ワールドについ引き込まれてしまうと思います。

森博嗣のプロフィールや経歴について

ここでは、森博嗣さんのプロフィールや経歴についてご紹介したいと思います

【プロフィール】

  •  名前:森博嗣
  • 本名:不明
  • 年齢:66歳(2024年3月現在)
  • 生年月日:1957年12月7日
  • 出身:愛知県
  • 身長:不明
  • 血液型:不明

 

【経歴やエピソード】

元名古屋大学助教授。

「すべてがFになる」でデビューし、大学教授を勤めながら複数作品を執筆しています。

いわゆる理系ミステリーの先駆者で、京極夏彦、西尾維新をはじめとした作家とも交流があります。

作品に関しては「対価を得るためのビジネス」と割り切っており、読者が好むであろうプロットを意図して書いていると公言していました。

素性を基本的に明かさないため、作者の近況をはじめとした詳細情報は不明点が多いですね。

森博嗣の主な代表作品

ここでは、森博嗣さんの主な代表作品をいくつかご紹介します

  • スカイ・クロラ
  • 冷たい密室と博士たち
  • 今はもうない

この作品の中で1つ挙げると、「スカイ・クロラ」は長編5作・短編集1作からなる小説シリーズの1つで、「スカイ・クロラ」を原作とするアニメーション映画『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』も2008年に公開されています。

推理小説として楽しめる部分もありますが、“生きるとは”“死ぬとは”どういう事なのかを考えさせられる物語かと思います。

森博嗣の「すべてがFになる」をおすすめしたい人や理由について

最後に、森博嗣の「すべてがFになる」をおすすめしたい人や理由についてご紹介したいと思います

これから理系分野に進む中高生や既に進路が決定した理系の人はもちろん、新しいタイプのミステリーに触れてみたい方におすすめしたいです。

ちょっと大げさかもしれませんが、特に工学科、建築科にこれから進む学生は必読だと思います。

ミステリーもいまや様々な種類がありますが、いい意味でここまで淡々とした犯人の動機に重きを置かないミステリーに出会ったことがありません。

著者のプロフィール、他作品を読むと分かるように、話の構成も無駄のない理系らしさが全面的に出ています。

普通の小説には飽きている、なかなか好みのミステリーに会えないといった人にも本書を推したいです。

アニメ化もしているので、映像で作品イメージを掴んでから原作に手を出す事ができる点も大きいと個人的には感じます。

まとめ

今回は、「森博嗣の『すべてがFになる』を読んだ感想やおすすめしたい人や理由を紹介!」と題してお伝えしてきました

この作品については、以前から理系ミステリーとしての評判を聞いていました。

作中のトリックなどは現実離れしている部分もありますが、理系の知的好奇心を刺激する面白さがあると思いますし、登場人物による哲学的な会話も魅力の一つだと感じました。

興味を持たれた方は、ぜひ一度手に取って読んでみて下さい。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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