「宮部みゆき」さんと言えば、文体に癖がなく、読みやすさから幅広い読者層に支持されている作家さんです。
そこで今回は、宮部みゆきさんの『ソロモンの偽証』を読んだ感想、おすすめしたい人やその理由についてをご紹介したいと思います。
ぜひ、最後までゆっくりとご覧くださいね。
宮部みゆきの「ソロモンの偽証」を読んだ感想について

まずは、「ソロモンの偽証」を読んだ感想からご紹介したいと思います。
ものすごく分厚い本が3冊。
しかし、まったくページをめくる手が止まらないほど面白かったです。
勘が良い方は中盤である大きな謎が分かる部分もありますが、私には分からなかったので、ただひたすら「これからどうなるの?」ばかり。
これだけページ数が多いと中だるみしたり、登場人物も多いので混乱しがちですが、誰しも個性があって「誰だっけ?」ということもなく、先述したように中だるみなどまったくありませんでした。
また、主人公だけでなく、他の人物の心理描写も丁寧に描いているので、一見すると理不尽な行動も、見方を変えれば「こういうことだったのか」と納得してしまいます。
一部の読者は、「こんな頭の良い中学生いない」と述べていますが(確かに納得する部分もありますが)、誰しもが「ひとりの人間の人生を左右する」という行為を重く受け止めて真剣に行動をしています。
さらに、クライマックス部分は感動のひと言でしかありません。
ある少女を救うため、登場人物のひとりが言葉を発するのですが、その言葉のひと言ひと言が非常に重く、優しさを感じられて涙が出ました。
ラストはまさに文章なのに映像が見えるようで、作者の凄さを改めて実感する描写です。
読書初心者にはかなり長い本なのでおススメしにくいですが、本格的なミステリー、推理小説を読みたい方には絶対におススメしたい本です。
宮部みゆきのプロフィールや経歴について
ここでは、宮部みゆきさんのプロフィールや経歴についてご紹介したいと思います。
【プロフィール】
- 名前:宮部みゆき
- 本名:矢部みゆき
- 生年月日:1960年12月23日
- 年齢:63歳(2024年2月現在)
- 出身:東京
- 身長:不明
- 血液型:不明
【経歴や人物に関する情報やエピソード】
文学賞受賞歴、候補作は40冊以上。
ファンも多く、名前も知られている作家です。一度は就職したものの、小説教室に通うようになり、仲間に誘われてオール讀物推理小説新人賞に応募し、3回目の昭和61年に新人小説賞候補になりました。
その後、短編小説「我らが隣人の犯罪」で小説家デビュー。
それまでは法律事務所に勤務しながら作品を執筆していましたが、長編小説を書くようになったため両立が難しくなり、事務所を退社し小説家を本業としています。
作品の多くは、書き始める時には既にタイトルとラストの2、3行は決まっているそうです。
宮部みゆきの主な代表作品について
ここでは、宮部みゆきさんの主な代表作品をご紹介します。
- 模倣犯
- 火車
- 理由
- 名もなき毒
この中で、「模倣犯」は小説を読んだことがない方でも知っているという方も多いのではないでしょうか。
2002年に中居正広さん主演で映画化、そして2016年には中谷美紀さんが主演でドラマ化もされています。
登場人物たちのダークな心理などが丁寧に描写されているので、まるで知り合いの話を聞いているかのような、リアリティがあって楽しめる作品です。
宮部みゆきの「ソロモンの偽証」をおすすめしたい人は?
最後に、宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」をおすすめしたい人や理由についてご紹介します。
この作品は、ある程度本に触れることが多い方、ミステリ、推理小説好きには一番にお勧めしたいです。
反対に、読書初心者には勧めにくい本です。
本当に面白い作品ばかりなのですが、なにぶんページ数が多いので挫折する可能性が高いからです。もちろん、ストーリーは抜群に面白いので、ハマれば徹夜してでも読みたくなる本ばかりですが……。
読書初心者には同作家の短編小説もありますので、そちらから「宮部ワールド」を知ってもらい、徐々にページ数が多い本を読んで欲しいと思います。
同作家の書き方が嫌いでなければ、どんな方でも「面白い!」と思う作品ばかり。
しかし、完全なハッピーエンド作品は少なく、不条理な終わり方、後味の悪い終わり方の作品も多いので、「ああ、みんな幸せになって良かった」といった作品を求める方にはお勧めしにくいかと思います。
まとめ
今回は、宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」を読んだ感想やおすすめしたい人や理由についてもご紹介しました。
何といっても「ソロモンの偽証」は、合計で2,000ページ以上もある作品で、超長編として話題にもなりました。
登場人物の心情をかなり丁寧描いてるためか、ページ数が本当に凄いです。
ですが、SNS上での口コミを見ても、
- 飽きずに最後まで読めた
- 長大なページ数だが読みやすく苦痛にならなかった
- 面白すぎてあっという間に読み終わってしまった
などなど、高評価の多い作品です。
まだ読んだことがないという方は、この超長編作品の「ソロモンの偽証」をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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