石持浅海さんの作品は、斬新な設定とロジカルな展開が特徴で、ミステリー好きにはおすすめです。
常に新鮮で飽きさせない作風であり、次の作品が待ち遠しくなります。
そこで今回は、石持浅海さんのデビュー作である「アイルランドの薔薇」を読んだ感想やおすすめしたい人や理由についてご紹介したいと思います。
ぜひ、最後までご覧くださいね!
石持浅海の「アイルランドの薔薇」を読んだ感想は?
早速、石持浅海さんの「アイルランドの薔薇」を読んだ感想からご紹介したいと思います。
南北アイルランド紛争問題に端を発し、様々な国籍、バックグラウンドを持った人達がたまたま宿泊したペンションという閉ざされた空間の中で議論を進めながら殺人事件を解決していくのですが、そもそも南北アイルランド問題という日本人にとってはほぼ見識の無い歴史の勉強ができ、それについて考えさせれられる点が魅力の一つです。
そして、犯人が非常に優秀な殺し屋でありながら、誰も気づけないようなトリックや手法について周りの人間、中でも切れ者の日本人が犯人に迫っていく過程が臨場感たっぷりに描かれており、300ページ少々という決して長くない小説でありながらも、読んだ後に満足感が溢れる一冊でした。
最終的に犯人が捕まることなく終わるという点も斬新ですが、冷徹な犯人(プロの殺し屋)が最終的に切れ者の日本人に惹かれ、心を奪われかけるという結末もドラマチックでした。
この1冊を読んで以来、石持浅海さんの本は欠かさず読むようになりました。
ファンタジー要素はなく、常にロジカルで腑に落ちる物語の進行は、自分の性にも合っていると思います。
この本のアイルランド問題に限らず、設定が他の作者の本とは被らないことが多いので、まだ石持作品を読んだことのないミステリー好きの方には、ぜひおすすめしたいです。
石持浅海のプロフィールや経歴について
ここでは、石持浅海さんのプロフィールをご紹介します。
【プロフィール】
- 名前:石持浅海
- 本名:不明
- 年齢:57歳
- 生年月日:1996年12月7日
- 出身:愛媛県
- 身長:不明
- 血液型:不明
【経歴】
九州大学理学部卒。サラリーマンとの兼業作家で2002年デビュー。「アイルランドの薔薇」がデビュー作。
代表作に「月の扉」と、その登場人物である座間味君を軸にした短編シリーズや、「扉は閉ざされたまま」他の碓井優佳シリーズなどがあります。
日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞、このミステリーがすごい!、本格ミステリ・ベスト10、ミステリが読みたい、等、多くのミステリー小説コンクールでランクイン歴のある作家。
作風は他の作者とあまり被らない斬新な設定をとることが多く、また登場人物同士で対面での議論をさせながら犯人を炙り出す作品が多いです。
石持浅海の主な代表作品は?
ここでは、「アイルランドの薔薇」以外の石持浅海さんの主な代表作品をご紹介します。
- 月の扉
- 扉は閉ざされたまま
- 顔のない敵
この中から、個人的におすすめは、「月の扉」でしょうか。
内容的には、現実から少し離れた設定を持ちながらも、論理的に物語を解き明かしていく過程が、本格ミステリーとしての醍醐味をしっかりと味あわせてくれますよ。
ぜひ、チェックしてみて下さいね。
石持浅海の「アイルランドの薔薇」をおすすめしたいのはこんな人!
最後に、石持浅海さんの「アイルランドの薔薇」をおすすめしたいのはこんな人としてその理由をご紹介したいと思います。
ミステリー好き全般にオススメしたいですが、現実に即したストーリー展開になっているためロジカルな作風が好きな人にオススメしたいです。
気が付くと読み終わっているといったことが多いので、電車など移動中に読むのもオススメです。
短編長編に限らず、とにかく飽きない印象が強いです。斬新な設定が多いので、その新鮮味もあると思います。
なお、ハッピーエンド的に解決する作品はあまり多くないので、物語を楽しむというよりはこういう書き方があるんだ!という感想を持つことが多いかもしれません。
私はほぼ全作品を買っていますが、いまいちだと思った作品は殆どありません。
兼業作家であるせいか作品のペースが速くないこともまた、早く次が読みたいという気持ちに拍車をかけます。
まとめ
今回は、石持浅海さんの「アイルランドの薔薇」についてご紹介しました。
「アイルランドの薔薇」は南北アイルランド紛争を背景に、閉ざされた空間での殺人事件を巧みに描いている作品です。
日本人にとっては歴史の勉強にもなり、読後に満足感が得られる一冊で、犯人のトリックに迫る過程や結末のドラマも魅力的です。
ぜひ、興味を持たれた方は手に取って読んでみて下さいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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